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(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役) 7月から8月末まで、カクタスではアメリカから3名のインターン生を受け入れました。CRCC Asia という組織から、夏休みに日本でインターンシップを経験したいアメリカ人の大学生がいるので受け入れてくれないかと打診され、「新しいこと大好き」な弊社としては喜んで受け入れることにしました。当初2名の採用を予定していましたが、事前のスカイプ面談で3人の学生と面接したところ全員好印象で、3名全員採用したい!となり、「やってもらう仕事は日本に来て、本人と話してから考えればいいや」という気持ちで希望者全員を受け入れました。 7月から2名、8月から1名、大学でマーケティングやコミュニケーション論を学んだアメリカ人の学生さんたちがインターンに来てくれました。7月から来た2人は偶然にも2人ともテキサス大学の学生でしたが、1人は最初は緊張の面持ちで、どことなく不安げな様子で言葉も少なめ。もう1名は明るく元気なタイプの学生さんでしたが、やはり仕事では人の話をよく聞き静かに着実に仕事をこなしていました。今まで自分自身が一緒に働いたアメリカ人は自信満々、マシンガントークを繰り広げる人がほとんどで、止まらない会話に途中でついていけなくなることもしばしばだったのですが(笑)、この2人は相手の出方を見て話しをする、かつ謙虚なタイプ。恐らく意見の多いインド人やアメリカ人の同僚と相当長く働いて慣れすぎているせいか、外国人は皆、自己主張が強くてマシンガントークをするものかと思い込んでいたようです。同じ国でも色々なタイプの人がいるのだな、と新鮮でした。 インターンシップというと、多くの会社で責任があまり重くない簡単な仕事を経験してもらう感じが多いと思いますが、弊社はインターンでも社員であっても、仕事に同じコミットメントを期待します。もちろん責任範囲は狭いですが、基本はその人が一番得意そうな仕事をしてもらい、時にはクライアント案件に関わってもらうこともあります。社員を担当につけて業務管理は行いますが、彼女たちには私も直接「あなた達は大学でしっかりマーケティング、コミュニケーション論を勉強してきたのだから、学んだことをここでどんどん吐き出してもらいたい。色々と仕事を投げていくのでよろしく」と伝えました。社内用の提案書やリサーチ、デザイン案件から資料編集まで、インターンにそこまでお願いしていいのなかと思うこともどんどん頼みました。 当初はどんなものが出てくるか想像がつかなかったので、ちゃんとできるものか心配していましたが、最初にお願いしたリサーチのプレゼンを聞いてびっくり。かなり細かく調べ、かつしっかり自分の意見と提案を入れており感心しました。もう後は思う通りに仕事をしてもらえば大丈夫だと判断し、指導担当の社員に「あとはよろしくね」と伝え、それ以降は彼女に時折進捗を聞くだけで、最終的に提出されてくるものだけをチェックしていました。 時々「調子はどう?」と学生さんたちに話しかけると、いつも「全て順調です!ここの仕事はすごく楽しいです!」と皆口をそろえて言ってくれます。これは自分を喜ばせるために言ってることなんだろうなーと、あまり深く考えていませんでしたが、送別会の時に「本当にカクタスでインターンできてよかったです。恐らく私達は日本に来た他のアメリカ人インターンの学生たちと比べて一番いい機会を与えられたと思います。他の仲間たちは仕事が楽しくないと言っていたので」と言ってくれました。何がこの違いに繋がったのだろう?と自分なりに考えて、おそらく会社がインターン生に何を期待し、どう接したかの違いなのではないかという結論に至りました。 私自身、カクタスのインド本社にインターン生として入ったのがこの仕事に就いた始まりです。当時は社員並み、いや社員以上に期待をされ(私が優秀だったからではなく、スタートアップ時代は会社の運命をそこにいた日本人に託すしかなかったためですが…)、一時期は一番早く会社に来て最後に帰るため、大事な会社のカギを自分が預かっていたこともありました。その時はインターンで経験のために働いているのだという考えはなく、一つでも多くを学び本気で成功したいという思いがあった事を思い出しました。今回来てくれたインターン生たちも各々目的を持って来日し、その経験をもとに自国で成功したいという思いが仕事ぶりから伝わってきました。 社会人になるといつからか初心を忘れ、時にはお金のために仕事をしている、自分が会社に働かされていると感じることがあると思います。私も今はサラリーマン社長ですし、昔はいち社員でしたので、やりたくない仕事や激務の時はよく愚痴をこぼしていました。お金をもらうどころか、お金を払ってインターン(仕事)に来ている彼女たちを見ていると、「働くって何だろう?」と考えさせられました。自分がやりたい仕事をやりたい、とは誰もが思うかもしれません。しかし、与えられた事を一生懸命頑張っていると、それがいつのまにかやりたい仕事になることもあるし、これが仕事をいつまでも楽しく続けるための秘訣だと私は思っています。日本に来るまで東京大学の存在さえ知らかった彼女たちが、日本の旧帝大向けに海外向けPR手段から、海外学生をリクルートする戦略まで、プロ並みに社員に向けてプレゼンしている姿をみて、働くとは何か、自分自身の考えを深めるいい機会になりました。仕事は自分次第で楽しくなるものなのです。今回の3名のインターン生からは学生のポテンシャルを大いに感じました。この気持ちを一生忘れないでほしいです! 最後に、このインターン生受け入れでもう一ついいことがありました。アメリカ人インターン生の教育担当に、今までチームマネージメント経験がない若手社員を起用しました。これが大当たりで、彼女は3人のインターン生を「マイ・ガールズ」と呼んでかわいがってくれ、驚くほどしっかり管理、指導してくれました。初めて部下を持って大変な中、自分の仕事もちゃんとこなしてくれていました。最後の送別会で寂しそうにしている姿を見ると、本当に信頼関係を築いていたんだなと感慨深かったです。学生と社員のマネージメント教育、両方に効果があるなるなんて、まさに一石二鳥。来年の夏も是非海外インターン生を受け入れしたいと思います。まさに素晴らしい経験でした。
2019年9月 18日、学術、医療コミュニケーション、AIソリューションを提供するグローバル企業、カクタス・コミュニケーションズ株式会社は、新ブランドPubSUREをリリースしました。PubSUREは、研究者と全分野の学術ジャーナルを繋ぎ、国際的な学術出版を効率化するための新しいマーケットプレイスです。 PubSUREは、著者とジャーナルを繋ぐマーケットプレイス、「PubSURE Connect」と、論文の自動解析・評価ツール「PubSUREレポート」を統合したプラットフォームです。PubSURE Reportは論文の評価項目の中でも特に可読性、コンプライアンスの遵守、論文の完成度といった観点で投稿前の原稿の健全性を著者にレポートする機能を備えており、PubSURE Connectは、プラットフォーム上でジャーナルがそれぞれ基本的な事項を満たした原稿のみをチェックできる、自動処理による認証機能を搭載しています。 カクタス・コミュニケーションズのCEO、アビシェック・ゴエルはPubSUREのリリースにおいて、「論文出版プロセスで著者が抱える悩みの中でも、特に投稿に適切なジャーナルを選べるか、出版までの時間をいかに短くできるかが重要な課題です。またジャーナル側にとっても、投稿されてくる膨大な数の論文のスクリーニングに編集者が費やす労力は計り知れない一方で、投稿はされていなくてもジャーナルにとって最も関連性が高く、本来出版を検討すべき論文の存在を知る方法がないという課題があります。PubSUREは、従来の学術出版のこうした障壁を打ち破り、著者とジャーナル双方が、ジャーナル選択と論文選択をこれまでになかった方法でコントロールできるようにします。」と述べました。 PubSURE Connectは著者とジャーナルを結びつける業界初の双方向プラットフォームです。論文著者にとっては自分の論文に最も適したジャーナルを、ジャーナル編集者にとってはジャーナルの領域にふさわしい研究論文を探すプロセスをシンプル化することができます。同時に、PubSURE Reportによる論文の総合的な評価を行うことで、設定された評価基準を上回る原稿のみがマーケットプレイスに表示されます。PubSURE ReportはディープラーニングとAIで構築されており、カクタス・コミュニケーションズ創業以来の主力ブランドであるエディテージで英文校正済みの100万稿以上の学術論文のデータによりトレーニングされています。 「私たちは、PubSUREによって学術出版がより開かれたものになると信じています。論文の投稿数を増やす方法を見つけたい新しいジャーナルにとっても、その分野のベストなコンテンツを集めたい著名なジャーナルにとっても、PubSURは役立つはずです。同様に、論文著者にとっても、プラットフォームに参加することで、複数のジャーナル編集者に一度に自分の論文に関心を持ってもらい、複数のオファーの中からジャーナルを選ぶことができるため、何ヶ月もかけて何度も異なるジャーナルに論文投稿する労力と負担を軽減することができます。その時間を研究活動に充てていただきたいのです」と、ゴエルは語りました。 PubSUREは今後数か月以内に、研究の整合性、画像不正のチェックなどの新たな原稿評価チェック機能をさらに追加していく予定です。現在、PubSURE上の論文は、プレプリントサーバーからの投稿や、プラットフォームへの直接投稿など、さまざまなソースから提供されています。プラットフォームに投稿される論文コンテンツ数が増加していくことで、設計概念の精度がますます改善され、マッチング率が向上し、ピアレビューまでの時間が短縮されていくことが期待されます。 PubSUREの紹介動画はこちら。 https://www.youtube.com/watch?v=aToaJsCregM&feature=youtu.be PubSUREの詳細・ご利用はこちら。 https://www.pub-sure.com
(加納 愛 / ブランディング・事業開発部、アソシエイト・ヴァイスプレジデント) 弊社で国際研究広報を主眼とした、リサーチ・コミュニケーションサービス(以下RCS)事業を本格始動して3年ほど経ちました。もともとは欧米の商業学術出版社向けにスタートした事業ですが、現在は日本・中国・韓国・イギリスを中心に展開し、日本の大学でも国際研究広報を重要な成長戦略として位置付ける大学が増え、「一緒にやりましょう!」とお声掛けいただけるようになってきました。 必然的に弊社のチーム・サイズも拡大の一途を辿っています。本社のRCS事業部のクリエイティブチームはこの1年で4倍に拡大。日本でもこの3ヶ月で、経験豊富なアートディレクター、広報スペシャリスト、営業、そして社内移動のプロジェクトマネージャーと合計4名の新メンバーを迎えました。週に1回は「新メンバー紹介」「異動のおしらせ」メールがカクタスグループ内で飛び交う今日この頃です。 …と書くと社長のブログを併わせて読んだ方は「カクタスって変化が多くてバタバタした会社だな」と思うかもしれません。実際バタバタなんですが、それは挑戦し続けている証拠。古株の私は、新しい社員が入るたび「いやぁ〜、メンバーが増えるっていいよねぇ〜」と悦に入っています。新しい個性が入るとチームのダイナミクスにも変化があるし、その人の個性が会社に新しい可能性を連れてくるのを感じます。 ところで、カクタスの採用方針には、明文化はされていないけれど執行部から口を酸っぱくして言われる2つのポイントがあります。これ、いいなあと常々思っているので、今回紹介したいと思います。 1つ目は、「自分より能力が高く、自分の仕事を奪ってくれる人間を採用せよ」。これは必ず言われるポイントです。自分より高い給与で部下を雇うこともあります。経験が浅いマネージャーはつい「この人は自分に使いこなせるだろうか?」を重視しがちです。不安げな人は、自分の地位をおびやかさない人を無意識に採用してしまうかもしれません。しかし人を採用することは、会社に対する大きな責任を伴います。自分が仮に将来移動や退職をした後も、その人に給料を払いつづけるのは自分ではなく会社です。誰かが自分の仕事を自分よりうまくやってくれれば、自分自身に自由な時間が生まれるし、嫌が応にも新しい事をやる事になり、結果押し出されて前に進む事ができます。組織も新陳代謝します。一番会社に不利益なのは、採用した人の教育に追われてマネージャーが前より忙しくなってしまうパターンです。それよりも「これからは私がやるから、あなたは新しい事をしてください!」という感じで、自分の仕事を奪ってくれる刺激的な人を雇う。そう思うと採用ってすごく挑戦的でクリエイティブな仕事ですね。面接に費やす時間と労力は膨大ですけれど。 2つ目は、カルチャーフィットです。カクタスは独自の文化がありキャラクターの強い会社なので、採用時には必ず本社人事部担当者も英語面接を行って、会社の文化と人格がマッチするかを細かくチェックします。その中でも日本社長の湯浅と私自身が面接する際に重視しているポイントの一つは、一言で言えば「オープンで、いいヤツ」かどうかです。分解すると、「根本的に性根がいい人か」、「心を開いてなんでも話せるか」、「誰の前でも本音をちゃんと言えるか」、「自分をとりつくろったりごまかしたりしないか」みたいなところを、いろんな角度から突っ込んで聞いています。正直な人は、失敗したときこそ隠さず人に相談するし、自分の利益のために問題を人のせいにしたりしません。背後で誰かの悪口を言ったり、派閥を作ったりもしません。派閥や政治はカクタスが一番嫌うカルチャーです。仕事上で同僚と衝突があって上司に相談しても、「文句があれば俺を通さず本人に直接言え」と一蹴されてしまいます。「うちは個性的な社員ばかり」と社員がよく言いますが、多分誰にでも個性はある。ただ、カクタスは周りの空気を読みすぎず、自分の個性のままに振る舞うことが出来る人を、より好んで採用しているのだと思います。それで、一人ひとりが自分のもっている個性を出し、それを見て皆が「うちって個性的な人が多い会社だよね」と言うのだと思います。 会社と人にはそれぞれ個性があり、どちらも変化します。時によっては経営方針やカルチャーが合わなかったり、その時の会社の力では支えきれない夢があって外に飛び立っていく人や、もっと居心地のいい場所を見つけてやめていく人も当然います。いつか会社が成長して新しい機会を作り出せる力をつけると、同じように力をつけていた以前の同僚が戻ってきてくれることもあります。人材採用は、未来は変化することを前提として、会社と人がお互いの接点を見つけ合う面白い仕事だと思います。 私自身も、7月から今年度立ち上がったグローバル・ブランディング部に異動になりました。RCS事業部に入った優秀な4名の新メンバーのみなさんに引き継ぎをして、今後は本社と日本を行き来しながら、新しいチームでカクタス全社のブランド・プロジェクトを回していきます。これは7年前にやりたくて手を挙げたけれど、社内のニーズも自分の実力もなく成就できなかった仕事です。再度チャンスをいただけたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。自分の能力を超えた仕事におびえて悪夢ばかり見る日々ですが、失敗を恐れず人の期待のナナメ上をいく仕事をしたいと思います。 人事異動が多いカクタスですが、新しいポジションに着任したみなさんには、自分自身のために、会社から自分に与えられた役割を超えて、自分らしい仕事ができる未来を切り開いていっていただきたいと願っています。
(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役) 去年9月末に最後のブログを書いてから8ヵ月以上が経ちました。この1年はただでさえ変化が多いカクタスで、私自身の業務や役割がそれまでずっと担当していた日本マーケットから中国マーケットに大きく変わり、また日本でも新規事業である研究広報サービスの開拓、それ以外にも今期から本格稼働させるためのグローバルブランディングチーム設立と土台作りと、やる事がダイナミックに変化する中、それに追いつき一つ一つ心の整理をするまでに時間がかかり、外に向けた情報発信が全くできていませんでした。ただ自分の弱さがどこにあるのか改めて良く理解できた時期でした。 当然ですがその中でも会社は毎日休むことなく動いていきます。3月末で第12期が終わり、先月末にようやく決算も終了し、社長としてはここから次期に入れます。弊社は小規模の会社ですが会計監査をしていますので、決算書提出までに中々のプロセスと時間を要しています。業績は毎度社員の皆さんが頑張ってくれて、概ね目標通りでほっとしています。これまでとの大きな違いは年間の売り上げ目標数字は、私ではなく各チームが担当してくれて、この12年間で初めて決算書類が整うまで最終数字がわからなかったことです(笑)。今でもカクタスグループで一番のシェアを持つ日本マーケットを担当するプレッシャーの中、頑張って結果を出してくれた社員一人一人に深く感謝しています。 去年4月から12月まで主戦場としていた中国では、生まれて初めて中国人の部下を持ち、また上海オフィスの皆と色々調整しながら、中国マーケットを勉強していきました。当然共通言語が英語ですが、お互いネイティブではないためコミュニケーションを取るのがインド本社と比べかなり大変で、また案外本音を言わない中国人の心境が理解出来ないなど、様々な苦労がありました。 中国マーケットで現地チームの立ち上げが完了したタイミングで12月に担当を離れ、今年4月から着任したグローバルブランディングでは、国・地域、事業を問わずカクタス・グループ全体のブランド戦略を担当し着々と準備を進めています。業務が日本・中国からグローバルに拡大した事で、中国以外にも韓国やシンガポールの大学関係者にお会いし現地の動向が知れた事、また最近では英国オフィスと一緒に仕事をしているので、留学以来のイギリスに行って現地の大学担当者向へ営業やインタビューをする機会に恵まれ、自分の活動の領域が広がり経験値が高まった気がします。日本マーケットだけ見ていると、どうしても客観的に日本を見ることが出来ないのですが、外から自分の目で見る日本、また人から見られている日本、いいことも悪いこともありのまま受け入れることができるようになりつつあります。ただ先月香港で開催された学術出版業界の国際会議でアジア地域の研究動向について発表を聞いていた時に「Japan is the ONLY country whose research output is declining globally」と何度も言われた時は流石に切なかったですが。。。 第13期から本格的にグローバルブランディング業務に専念する事になり、既に3月からほぼ毎月インド本社に出張をしています。今年は業務の性質上今までと違うステークホルダーと仕事をし、またClientがこれまではexternal(弊社サービスをご利用いただいている日本のお客様)中心であったのが、internal client(社内ユーザー)も加わりました。社内管理部署にいると相手は自社社員なので、彼らのために仕事をする事が増えます。以前は自分が会社から見るとinternal clientであって、「お客様がこれこれのサービスを求めているから開発してくれ」「日本は重要マーケットなんだから優先して対応してくれ」と発破をかける立場でしたが、今年度は社内でブランド戦略を必要とするすべての部署、マーケットからあれこれ依頼を受けてその対応に頭を悩ませる立場になりました。今まで自分自身がいかに社内でうるさい存在であるか、逆の立場になって気が付きました。 今年2月に本社で全マーケットの経営陣を集めて開催した3カ年計画では、カクタス・グループの代表、Abhishek Goelから役員全員に「リーダーは同じ仕事を3年以上続けてはダメ」と言われました。常に変化をしていく会社であると掲げている以上、最初に変わらなければならないのはリーダーなので、当然の話ではあります。ただ、去年から新しいロールに変わり、ここ最近で少し慣れてきて、今期、来期と頑張ったら次はまた別のロールに移るというのは実際大変なことですし、時には少し休みたいと思うこともあります。しかし会社がこれまで何とか成長できているのは常に変化していること、いつも上を目指しているからで、今後も同じように進んでいくことで会社もそして社員も成長していくのだと思います。 最近のAbhishek Goelとの会話で「If you are not growing, you are shrinking and it’s not fun」と彼が話していたことが非常に印象的でした。第13期も会社、そして自分自身がしっかり成長し、また会社の期待に応えられるように頑張ります。Reinvent yourself!
カリフォルニア州サンフランシスコ(2018年11月14) – 来月開催予定のIEEE 国際電子デバイス会議 (IEDM)(https://ieee-iedm.org/)から、最新映像が公開されました。IEDMは、トランジスタおよび関連マイクロ/ナノエレクトロニクス・デバイス分野におけるブレイクスルーと新コンセプトを発表する上でもっとも影響力のある、世界最大のフォーラムです。過去64年にわたる半導体技術の発展へのIEDMの貢献を伝え、IEDM 2018の技術プログラムのハイライトを紹介するために制作されたこの映像は、IEDMホームページとYouTubeでご覧頂けます。 ・IEDMホームページはこちら ・YouTube動画はこちら ・動画中国語版(簡体字)はこちら IEDM 2018の広報委員長でありIBM Research(チューリッヒ)研究員のKirsten Moselundは、次のように述べています。「映像を作るうちに、多様な技術の発展においてIEDMがいかに主要な役割を果たし、そしてマイクロエレクトロニクス/エレクトロニクス業界を、ニューロモルフィックコンピューティングや3D集積をはじめとする各種最新メモリの時代へと歩ませてきたかを伝えたい気持ちが高まってきました。迫力ある映像を駆使してこれらのトピックを大きく取り上げることで、技術革新の中枢としてのIEDMへの理解を深め、より多くの参加者を集めることができればと考えています」。 映像の作成にあたったのは、科学技術コミュニケーションを専門とするカクタス・コミュニケーションズ株式会社です。「科学技術コミュニケーションを専門とするカクタスは、IEDMのような業界リーダーとの協働を目指しています」とカクタス・コミュニケーションズ株式会社の研究コミュニケーションサービス部門代表、Satyajit Rout は述べています。「映像ではSmall is big (小さいことは偉大なこと)というテーマで、IEDMの豊かな歴史を伝えるだけでなく、明日のテクノロジーが今日の会話になる場としてのすばらしい会議のプログラムを紹介しています。この2分間の映像で、サンフランシスコで開催されるIEDM 2018今年の会議についての必要な情報のすべてを、参加者に凝縮して伝えています。今回、映像を英語と中国語(簡体字)で公開することで、IEDMを世界の隅々にまで発信することができると考えています」。 IEDM 2018は、2018年12月1日から5日にヒルトン・サンフランシスコ・ユニオンスクエアで開催される予定です。多くの分野の先駆的業績にスポットライトを当てるという会議の伝統を守る形で、230件ほどの技術プレゼンテーションが予定されています、会議は現代の科学者、エンジニア、学生による学際的なニーズや継続教育のニーズに応えるものとして進化を続けています。 映像は、IEDMのソーシャルメディアでもご覧頂けます。 Twitter: https://twitter.com/ieee_iedm LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/iedm-conference/ Facebook: https://www.facebook.com/IEEE.IEDM/
Times Higher Education(THE)の世界大学ランキング2019が発表されました。早速ランキングに関連する様々な記事が出ていて、そのうちのいくつかを読みましたが、ある記事では『(略)大学の「数」で勝負する日本』と題して、日本は1,000位以内に入っている大学の数がアメリカの大学に次いで2番目に多い!なんていう評価が出ていてびっくりしました。1,000位以内の大学数の多さで競っているとは…。ある意味新しい視点です。今年のランキングでは、中国の名門校、清華大学がアジア1位になりましたね。評論記事では「やはり中国勢の勢いがすごい」などの論調の記事が多いようです。私自身も自分でTHEのランキングを詳しく眺めてみて感じることがありましたので、データとともに取り急ぎまとめてみました。特に私が気になっているのは、中国ではなく、アジア全体での日本の立ち位置です。 日本は科学技術立国を自負しており、今でもアメリカ、中国に次いで3番目の地位にいるのではと思っている方がたくさんいると思います。ましてやアジアでは中国と接戦しているに違いないと。恐らく現状はまだそうであると私も思いますが、客観的なデータを見る限り、産業からの申請が大半である特許数以外で、論文数や論文の引用数はそれを表す結果になっていない現状があります。そして、今回のランキングでも、やはり日本がアジアで研究において確たる地位を誇っていることを示す結果になっていないように思います。 実はちょうど先日9月19日、20日に神戸で開催された「RA協議会 第4回年次大会」に弊社も出展し、セミナー「THEランキングを急速に伸ばすアジアの大学に学ぶ国際化・研究広報の最新動向」にて私自身、アジアの大学の大学ランキングにおける課題と、ランキングを急速に伸ばす韓国の大学の戦略について、独自に行った事例調査の結果を詳しくお話しさせていただいたところでした。そのセミナーで、お隣韓国は、国全体としては日本と同じように大学ランキングで苦戦しているが、その中でもしっかり順位を上げている大学があること、そしてそれらの大学はTHEでランキングを上げるための戦い方をしっかり学び、その戦いのルールに従って健闘しているとお伝えしました。興味がある方はプレゼンテーションをご参照ください。そんな韓国の動向も大変気になるところです。 THEランキングには、世界大学ランキング、アジア大学ランキング、日本の大学ランキングがありますが、2019版はまだ世界大学ランキングしか発表されていませんので、自分で世界大学ランキング2019において日本と地理的に近い東アジア・東南アジア地域のトップ30大学のランキングと各指標をまとめてみました。以下の表をご覧ください。 Googleスプレッドシートのダウンロードはこちらから まずはTOP5大学。 1位 Tsinghua University (清華大学) 2位 National University of Singapore (シンガポール国立大学) 3位 Peking University (北京大学) 4位 University of Hong Kong (香港大学) 5位 The University of Tokyo (東京大学) 特筆すべきは、中国の大学が初のアジア1位に輝いたことです。2016年にランキングシステムが大幅改定され、そこで軒並み日本の大学のランキングが下落したことで、それまでずっとアジア1位であった東京大学が突然7位になってしまいました。代わって1位になったのがシンガポール国立大学です。そこからシンガポール国立大学は3年間首位の座を守っていましたが、やはり中国の勢いが今回は上回りました。昨年は国内最大のライバルである3位の北京大学とはわずか0.2ポイント差での2位でしたので、今回は数3.6ポイント差をつけて、しかもアジア1位。清華大学の経営陣はきっと大喜びでしょう。ただ、シンガポール国立大学とは0.4ポイントしか差がないので、来年はまた順位が入れ替わるかもしれません。ちなみに先月、弊社のお客様である清華大学の准教授にお会いした際に、清華大学の研究者がいかにしのぎを削って研究しているか、その研究環境がいかに競争的であるかという話を、これでもかという程伺ったので、このまま攻め続けていけばこの大学はまだまだ伸びていくかもしれません。 次に国。地域別で見てみましょう。各国。各地域いくつの大学が30位にランクインしているでしょうか。 1位 中国(9大学) 2位 韓国(7大学) 3位 日本(6大学) 4位 香港(5大学) 5位 シンガポール(2大学) 国・地域別の数字は日本ではなぜかあまり語られることがありません。日本にとって決して好ましい数字ではないからかもしれません。韓国の大学数は200程度、日本は750以上の大学があるのに対し、トップ30位に入る大学数は日本が6大学、韓国は7大学と負けています。日本の研究はアジアでトップクラスであるのだから、せめて旧7帝大が全て入っていてもおかしくないんじゃないかと私も思いますが、実際にはそうはなっていません。もう1つ意外なことに、韓国は私立大学が3校ランクインしていますが、日本の私立大学はゼロです。先月インタビューに伺い事例調査発表でも取り上げた韓国の私立大学のSungkyunkwan Universityが今年さらにランキングを上げて、京都大学の次にランクインしています。この大学は、ランキングをどう上げるか、本当によく研究し実行していると感心してしまいました。 中国は国を挙げて科学技術に取り組んでいるので、日本との単純比較は無意味だと思いますが、総じて研究の質が年々上がっているというのは紛れもない事実です。そしてこれからも上がっていく事は間違いないと思います。すべてにおいて今の日本と規模が違うので、中国は必ずしもいい意味だけでなく、悪い意味でも話題に上りがちですが、私自身の中国アカデミアに対する印象は実際にたくさんの中国人の研究者や大学関係者の方々とお会いしてお話を聞く機会を通じて、大きく変わりました。科学技術への投資の規模に関わらず、中国から日本が学ぶべきこと、学んで実践できることはたくさんあると感じています。それについてはまた次の機会に書ければと思います。 意外な事に、規模の小さい香港で5大学も30位にランクインしています。シンガポール同様に、英語を強みとしているため、THEランキングを構成する指標のうちでも特にInternational Outlookがどの大学も非常に高く、Citationも同様に高い大学が多いです。 Citationは特に日本の大学が課題に挙げている指標でもあります。アジアトップ30大学と比較しても、残念なことにCitationが最も低い大学の下位4位が全て日本の大学です。Citationと関連が深いInternational Outlookも同様に日本の大学は総じて数値が低く、下位5大学中、3大学が日本の大学です。それ以外の指標は各大学によりまちまちですが、共通している課題が上記2点です。International Outlookはスコアに占める割合が僅か7.5%ですが、この数字は他のスコアに影響を及ぼすので、波及効果も見込み、注力していく必要があるのかなと思います。 日本の大学について、ついついマイナスな事ばかり並べてしまいましたが、実はアジア諸外国の大学関係者の方々にお話を伺っていると必ず言及されるのが「日本の大学の研究力の底力」です。戦後から基礎研究に重きをおき、こつこつと実績を積み上げてきた日本のノウハウは、どんなに新興国・地域が予算や人材をつぎ込んでもそう簡単に構築できるものではありません。その基礎に大学が大きく貢献してきました。私は、今日本の大学に突きつけられている問いは、「あなたの大学は、大学ランキングをどう捉え、どう扱うか」だと思います。 文科省の目標がどうあれ、「我々は独自路線で行く」とランキングに目を向けず、大学が正しいと思う独自の価値を追求するのも一つの選択肢です。また「いや、ランキングの世界で真っ向から戦い、世界から優秀な研究者や技術を取り込む戦略にしたい」と目標を定めることも大変重要だと思います。ただ、海外の大学と比較すると、今の日本の大学の多くは、どちらにも戦略を決めかねていない、あるいは決めていても実行に移せない理由があるのではないか、と感じることがよくあります。後者を選択した際は徹底的にメカニズムを解明して、一つ一つ実行する。決断と実行あるのみ。これに尽きます。多くの日本の大学が本来の実力を世界に認められ、数年後にまた日本勢が大きく巻き返していることを期待したいと思います。
