2021年6月10日

科学大国として驚異の躍進を続ける中国の学術出版事情

~第43回学術出版協会年次大会でカクタス・コミュニケーションズ、中国科学技術協会、中国の専門家が、STMジャーナル出版における学び、課題、新たな機会について議論しました~

 

科学の進歩を促すテクノロジー企業、カクタス・コミュニケーションズ(以下カクタス)は、2021年5月24日に開催された第43回学術出版協会(SSP)年次大会に参加しました。初日の基調講演後、カクタスが主催した教育セッション「中国におけるSTMジャーナル出版の未来 学び、課題、新たな機会」では、中国が国内ジャーナルの国際化に向けた基本計画やオープンサイエンス戦略を進める計画に国家レベルで取り組んでおり、国際的な学術界や出版界からの積極的な参加も呼び掛けていることが主に語られました。

また、研究アウトリーチの拡大を目指して科学普及や研究者、一般の人々、政策立案者とのエンゲージメントのためのソリューションを提供する、カクタスのブランドImpact Science(インパクトサイエンス)は、セッションのオンライン放送と同時に、最新の業界ホワイトペーパー「Navigating China’s Academic & Research Landscape – A Guide for Academic Publishers and Societies(中国の学術研究状況を知る──学術出版社と学協会のためのガイド)」を発表しました。

セッションのハイライトは、中国科学技術協会(CAST)事務局長のジャオピン・リュウ博士を特別ゲストに迎え、カクタスの大中華圏部門ゼネラルマネージャー、クリスティーン・フーが話を聞いたインタビューです。リュウ博士は「中国は常にオープンサイエンスの世界的進展に注目し、精力的に参加してきました。CASTが主導する『卓越行動計画』で新規ジャーナルのOA(オープンアクセス)率81%が掲げられていることから、オープンアクセスの展望において中国のSTM(科学・技術・医学)ジャーナルが重要な勢力となりつつあることがわかります。中国は研究者も、関係する研究機関も、論文や科学データも非常に数が多いので、持続可能なOAを推進するには複雑な協働メカニズムを構築しなければなりません。もちろん、他国の経験から学び、オープンサイエンスを世界的に奨励する国連のイニシアチブに実際的かつ積極的に貢献するでしょう」と語りました。他にも、「専門的プラットフォームや技術サービス提供企業、中国の学術機関や出版社が互いに手を携えることを私たちは歓迎しています」「国内出版社は、国外出版社と協力する一方で、より自律的な発展モデルの模索も意欲的に行っています」と述べました。

セッションの司会を務めた、カクタスのグローバル・ステークホルダー・エンゲージメント部門代表、ドナルド・サミュラック博士は「CASTの幹部によるSSP 年次大会への参加は画期的な出来事」とし、「国際的な出版界の交流促進の一助となれたことを私たちは誇りに思います」と話しています。

本セッションをすべて録画した動画はこちら(ご要望に応じてトランスクリプトをご用意します):http://ow.ly/xSWW50EWtB2

中国の出版事情に関する重要な知見をさらに得ることができる、Impact Scienceのホワイトペーパーのダウンロードはこちら:bit.ly/3yKXgwa

カクタスの共同創業者でCEOのアビシェック・ゴエルは「第14次5カ年計画やCASTが主導する『卓越行動計画』の一環として、中国は学術研究力を急速に拡大しています」と説明し、「当社は、中国の学術エコシステム内で研究者、大学、学術出版社の皆様と連携する企業として、好位置を占めています。またグローバル視点では、成長する中国の出版エコシステムにおいて国内外の重要組織間の協力に関与・支援を行い、中国の出版社の国際化をサポートする体制が整っています。科学や学術的努力を促進するべく、英文校正支援、コミュニケーション戦略やソーシャルメディア戦略、そして人工知能(AI)ソリューションなどのさまざまなテクノロジーを通じて、世界中の研究者の皆様の研究成果を効果的に伝えることが当社の企業理念・文化です」と語っています。

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