【誠のFACT】カクタスの新しいウェブサイトがリリースされました

(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役)   カクタス・コミュニケーションズの歴史の中で、日本市場は特別な位置を占めています。共同創業者兼CEOのAbhishek Goelは、日本の研究者との偶然の出会いがきっかけで起業のアイデアを得ました。創業当初は日本市場をメインにサービスを提供してきた歴史があり、日本のお客様は会社の成長の要として、今でもカクタスの中で非常に大きな位置を占めています。 私はカクタスの創業当時からこの会社に関わってきました。2003年から1年半、インターンとして当時まだ十数人程度しかいなかったインド本社で勤務し、今でも主力ブランドであるエディテージの最初の日本語サイトの構築に携わりました。数年後、日本法人を設立し事業開発を担当するためカクタスに正社員として戻ってきたとき、自分が構築したウェブサイトが論文出版に言語の壁を感じている日本人研究者を支援する上で、とても重要な役割を果たしていました。 日本法人の設立に伴い、企業ブランドであるカクタスの最初のウェブサイトの構築も担当しました。ただ、当時提供していたサービスは国内向け要素が強く、日本のクライアントの好みに合わせて、あえて国際企業色を出さずに日本的なウェブサイトにしていました。 しかし、カクタスが日本以外の市場で年々プレゼンスを確立し、グローバルプレイヤーとして成長していく中で、日本市場を超えて世界中のお客様にカクタスのブランドメッセージを伝えるためには、ウェブサイトのデザインとコンテンツを全世界向けに標準化する必要があると感じて始めました。同時に、カクタスは過去数年の間に複数の新ブランドとソリューションを展開しているため、それをお客様にわかりやすい形で知っていただき、もっと活用してたいと考えました。 そしてこの度カクタスはグローバルサイトのリニューアルに合わせ、日本法人のウェブサイトを同時に刷新いたしました。 カクタスの新しいウェブサイトで今回達成したかったのは、次のような目標でした。 お客様がカクタスが現在運営するビジネスブランドであるエディテージ、Impact Science、R(アール)、Cactus Life Sciences、UNSILO、Cactus Labsの全てのソリューションに一つのプラットフォームからアクセスできるようにすること。 国際的に活躍するカクタスのお客様の利便性のため、英語・日本語・中国語・韓国語の4カ国語をシームレスに切り替えて、同じ情報に複数言語で簡単にアクセスできるようにすること。 全世界向けに標準化されたウェブサイトでありながら、ニュースルームやブログを通じて日本のお客様に向けてカスタマイズされた情報を提供できること。 数年前の私たちは、各国市場の好みに合わせた異なるデザイン、コンテンツをもつウェブサイトにこだわりを持っていました。しかし世界がますます地域や言語の壁のない場所になりつつある今、その考えは大きく変化しました。 グローバル企業には、世界中の誰がどこからアクセスしても同じ体験ができ、同じブランドメッセージが伝わるウェブサイトが必要です。カクタスはこの流れに乗り遅れず、世界中で認知されるブランド・アイデンティティを築きたいと思っています。日本のお客様には、これからも期待の上をいく最高のサービスをご提供できるよう、今後も絶えまない努力を続けていきます。 カクタスを支えていただきありがとうございます。ウェブサイトから皆様のご意見をお待ちしております: https://cactusglobal.com/jp/  
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【誠のFACT】幕末のイノベーター、島津斉彬に学ぶ経営哲学

(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役)   9月のシルバーウイークに鹿児島へ家族旅行に行ってきました。日本全国あらゆる土地を出張で訪れましたが、九州は特に好きで、出張が楽しみな地域の一つです。その中でも特にお気に入りの場所が鹿児島です。「いつか子供たちを鹿児島に連れていきたいな」と常に思っており、数か月間にふるさと納税を調べていたところ、学会の展示会で何度か会場になっていた城山観光ホテルという由緒ある素敵なホテルの宿泊券が返礼品にあったので、そちらを利用して鹿児島旅行を満喫してきました。
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【誠のFACT】事業変革の時代

(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役)   新型コロナウイルスは、多くの業界、世界中の企業の運命にあまりにも多くの影響を与えていますが、同時にこれほどまでに各企業の体力と柔軟性を世間に明るみにした出来事はこれまでになかったと思います。
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【誠のFACT】カクタス日本法人は原則リモートワークに移行しました

(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役)   カクタス・コミュニケーションズの日本法人は7月から全社員を対象に原則在宅勤務制度を導入し、希望者はコロナ禍が収束しても職務や職位に関係なくリモートーワークができるようにしました。3月から開始した在宅勤務に特段支障がなく、社員満足も高かったので思い切って導入したところ、日本法人の9割以上の社員が在宅勤務を希望しました。永久的な全社在宅勤務制度の導入はカクタス・グループ全体で日本が初の試みです。この動きでどう社員の生活に影響が出るのか非常に楽しみにしています。 在宅勤務制度の導入は傍から見ると企業コスト削減になると思われがちですが、実際はそうでもありません。私達の場合、在宅手当として社員一人あたり1ヶ月に15,000円支給することを決定しました。これは毎月の定期代の平均額より高く、定期代を支給している方が現実的には安くすみます。オフィスのランニングコストはある程度削減できますが、目に見えて大きく下がるとは思っていません。事実、本社人事部と今回の制度を話し合った結果、明確なコストメリットは証明されませんでした。 ではなぜそれでも進めたのかといいますと、会社として可能な限り社員一人一人により多くの働き方のオプションを提示して、裁量を与えることで、より高いパフォーマンスを目指したいからです。そして、在宅勤務の導入は日本の企業にありがちな伝統的な労働環境や人事評価制度を見直す最高のチャンスだと考えています。   労働時間とパフォーマンスは比例しない 日本の古い労働文化では、仕事の質や成果よりもどれだけ働いたかという労働時間で評価されるべきという風潮が、雇用する側にも社員側にもいまだに根強く残っています。これは今の世界基準とはかけ離れています。労働時間と労働の成果は必ずしもイコールになりません。にもかかわらず、同じ時間に会社に来て同じ時間に帰らなければならない、あるいはより長時間働くほど給料が良くなるというルールや信念が存在するため、本当は4時に仕事が終わっても6時まで会社で時間を潰したり、不要な残業をしたりと時間を無駄にしてしまいます。最悪なケースは、企業が長時間労働をしている社員を贔屓にして、誤った評価をすることです。 今世間では「リモート勤務管理ツール」なるものが注目を集めていますが、これもまた労働時間で社員のパフォーマンスを評価する日本の古い企業体質の現れです。社員がパソコンの前に座って仕事をしているかをチェックするために、タイピング記録やモニターのキャプションを取ったりする管理ツールを導入する企業が増えているようですが、これでは本末転倒です。本来のリモートワークが持つ意義は、社員個人に自由と裁量を与え、出勤や勤務時間の制約から解放することで無駄を減らし、個人のパフォーマンスと幸福度を高めることです。そんな社員の行動を縛るだけの管理ツールに費やす予算があれば、売上アップにつながる別の活動に使うなりすべきだと感じます。カクタスでは、在宅勤務の導入に伴い、不必要な時間管理自体を可能な限りやめる方向に向かっています。社員には1日のうちで自分に最適な時間に業務に集中してもらい、早く仕事が終われば自分の好きな事に時間を使って、生活を充実させてもらいたいのです。   最初に信頼を示すべきは会社である 会社と社員は信頼ベースで働くのが基本です。互いが信頼できないのであれば、妙なシステムで管理するよりも、話し合って改善を促すか、お互い別の道を歩むほうが健全です。そして、最初に信頼を示すべきは会社のほうです。会社側が社員への信頼をわかりやすい形で示さなければ、何事も変わらないと思います。カクタスでは、今回、日本で他のオフィスに先駆けて原則リモートワーク導入を提案した際、本社の取締役達や人事との話し合いの中で「リモートワークにして社員はちゃんと仕事をしてくれるだろうか?」という疑問をだす人は一人もいませんでした。「何か新しい問題が起きたらその時正せば良いのだから、それよりもまず社員に自由を与えて、仕事をしやすい環境を整えよう」と、誰もがサポートしてくれました。 社員に自由と権利を与えるということは、逆に彼らはその自由への責任を負う事になります。時間で管理しないということは、業務の結果で個人のパフォーマンスを判断をすることになります。リモートワークが進めば進むほど、社員個人個人の実力が明確にわかり、それが何を意味しているかは会社と社員でしっかり議論していく必要があります。リモートワークが当たり前になれば人事評価もその前提で行うので、この点については社員一人一人が自己管理の責任を負う点は強調したいと思います。同時に、会社側の評価システムも、今までの延長上ではなく大きく変わる必要があり、新しい方法を模索して古い考えを変えていかなければなりません。この変革に踏み切ったことは、私たちは個人として、組織として、新しい環境に合わせて最良の選択をすることができるという信頼に基づいているのです。 リモートワーク の導入は、日本の企業が古い体質を見直す最高のチャンスです。実施してみると様々な新しい問題があるとは思いますが、1年以上続けたら必ず何かいいヒントが出てくると思います。   人生で挑戦したいことに制限を設けない リモートワーク導入に対する私自身の個人的な関心は、実は働き方よりも社員の生活の変化です。職場環境の変化は社員にとっては人生を見直すいい機会です。東日本大震災後に職業を変えた人がたくさんいましたが、新型コロナウイルスも人々の人生に同じ影響を与えると思います。「自分が本当にやりたい事は何だろうか?」「自分の人生にとって大切な事は何だろうか?」と、この機会に自分自身に問いかけてみてください。 「通勤がなくなりミーティングが減って、時間を効率的に使えるようになった」「オフィスにいる時のように周りの人に気を使わなくなったので業務に集中できる」といったちょっとした改善点もあるでしょうが、できればこの在宅勤務制度を、社員一人一人の人生を変える起爆剤にして欲しいのです。住みたかった場所に住めるようになった、やりたかった趣味ができるようになった、家族との時間をしっかりとれるようになった、など社員の生活に良い変化が起きて初めて効果があったと思える制度だと思います。 最近ある社員が、「在宅勤務を選んだので、マイホームを購入しました。広い家から働くのが今から楽しみです」と報告してくれ、嬉しく思いました。来月には「しばらく実家に帰省してそちらから仕事します。午前は子供と一緒に両親の畑仕事を手伝ってから勤務します」といった話を聞きたいなと思っています。またコロナ収束後は国内に留まらず、海外から働く事も可能性の一つになるでしょう。挑戦したいことに制限を設けず、楽しく人生を過ごすための方法を各自で考えてもらいたいと思います。 ****** これから半年以内で在宅勤務制度を導入する企業はある程度落ち着くと思います。またその可否が問われるのは1年後でしょう。会社としてはその過程で出てくる問題を一つ一つ解決をしていき、1年後に総括して今後どうするかを改めて考えると思います。社員は自分にとってよりよい環境を追究し、気持ちよく仕事をできるように絶え間なく工夫してほしいです。初めから完璧な制度などありません。一緒に考えながら改善していき、来年にはカクタス・モデル(最近のコロナ対策で聞く、自治体長が使うフレーズの真似です、笑)を確立させ、世の中に一石を投じていけたらいいなと思います。
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【誠のFACT】オンラインセールス時代に突入?!

(湯浅 誠/カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役)   新型コロナウイルスの緊急事態宣言が東京で解除された6月から、私はオフィス勤務を再開しました。社員は安全のためほぼ全員が在宅勤務を続けているので特段オフィスに行く必要はないのですが、約3ヶ月間の在宅勤務を経て改めてオフィス勤務をする事で、社会に今起きている様々な変化を自分の目で見て体験したいと思い、あえて毎日オフィスに来てみることにしました。そこでまず気になったのが、営業電話です。オフィスに限られたスタッフしかいないため、会社にかかってくる営業電話を自分で取る事が増えたのですが、これからの営業のあり方について改めて深く考えさせられました。    もう営業根性論が通じなくなる!  自粛が開けてすぐ営業電話が頻繁にかかってくるようになりました。「〇〇ご担当者様いらっしゃいますか?」と聞かれるのですが、そもそも担当者は全員在宅なので「担当者が社内におりません」と返すしかありません。仮に担当者がいても、売り込み電話であれば「コロナの影響で在宅ですので…」と断ることができてしまいます。今後在宅勤務が当たり前になってくると、テレアポはとても非効率的なものになります。それなら、とオフィスを訪問をしたとしても同じ事です。担当が本当にいませんし、「そもそもこんな状況で営業なんて来ないでよ!」と怒られることもありますよね。今もし自分がテレアポの仕事をしていたら、何度かけてもアポが取れなくて転職を考えてしまうかもしれません。  仮に企業が今の2倍のテレアポをしたとしても、売り上げへの貢献はたかが知れているでしょう。営業の根性論撲滅時代へ突入した、と言えるかもしれません。今までと同じやり方を続けても、ただでさえアポ取りの成約率は時間とコストが増えるどころか、営業マンの心が折れてしまいます。私自身、実はカクタス入社時に最初に行った仕事が大学研究室への電話営業でした。インド本社から国際電話で営業電話をかけていたため、電話をすればするほど赤字。結局うまくいかず、代わりの販売手段を真剣に考えた結果が、今では当たり前のように言われるデジタルマーケティングでした。2003年当時はデジタルマーケティング創世記で、導入している企業はほとんどいませんでした。電話営業からデジタルマーケティングに切り替えて半年で、月数件の発注が、月100件に膨れ上がったのです。  従来のやり方がうまくいかないと感じた時こそビジネスチャンスです。当時はSEOやウェブ広告という手法はすでに存在しており、それをいち早く、有効に使った企業に勝機がありました。今ブームになっているZOOMも、去年まで使っている人は非常に少なかったと思います。ビジネスの流れを変えるために、新しい技術を使うことが大切です。    意外とイケる!ZOOMによる新規営業  既存顧客への営業はZOOMやWebExを使ったリモート会議で問題なくできますが、問題は前段のテレアポのような新規営業の場合です。従来は対面で知りあっていない初めて連絡をとる新規顧客にオンライン会議を提案するという習慣がありませんでした。  これはどう解決すべきかと考えていたところ、毎週月曜に行っている会社のZOOM朝礼で営業チームが大変に興味深い報告をしてきました。「今まで受け入れられるかどうか不安であまり試して来なかったのですが、最近新規営業もZOOM提案したら意外とお客様が快く対応してくれました。スクリーンシェアをしながら会社の説明もできるし、何より場所を選ばず会議ができるので、九州のお客様との打ち合わせ後に、北海道のお客様とお会いすることもできますし、移動時間も短縮できます。これからはこれが普通になってほしいと思います」。眼から鱗でした。新規営業は対面でないといけないというのはただの思い込みで、実際はオンラインでも問題ないのです。  ポストコロナでは社外の相手との遠隔ミーティングは当たり前になっていくでしょうし、その方がお客様にとっても営業スタッフにとっても効率がいいだろうと確信しました。大切なお客様とはもちろん重要な局面で直接お会いする必要はありますが、毎回対面の打ち合わせはもう必要ないかもしれません。この変わりゆく現実を受け止めず、誰もいないオフィスにテレアポや訪問販売を続ける会社は時代遅になっていくでしょう。  よくオンラインは味気ないと反論する人がいますが、オンラインとオフラインをうまく使い分けることでむしろ対面の機会を大切にすることができると思います。よくありがちなのが、営業の方に「ご挨拶にお伺いしたいのでお時間をいただけますか?」と言われ、実際にお会いすると、ただの時間潰しなのではないだろうか?と疑うほど何の情報や提案もないままやってくること。これは会社側で打ち合わせ数をノルマにしているので、営業マンは顧客と会った事で仕事をしているつもりになっていることが原因だと思います。忙しい時間を使って対応する側(顧客)にとって大変な迷惑です。オフラインであるからこそ顧客は売り手に多くを期待します。オンラインなら30分位ヒアリングしたいと言われたら、隙間の時間を使って話してもいいだろうと思いますし、依頼する方の壁も低くなる気がします。    これからの営業の働き方  今は全てを電話と訪問に頼らなくても、名刺管理ソフトEightやLinkedInなどのプロフェッショナル向けのSNSを使って営業ネットワークを増やすことができます。私も両方使っていますが、LinkedInから営業したこともありますし、受けることもあります。そしてそれらのオンラインツールは広告収入を主軸としているので、私達の属性、良く見る記事やネットワークから適切な広告を提示してきます。そこに営業活動と連動してオンライン広告を出すのは有効ですよね。営業も個別アプローチ一辺倒ではなくデジタルマーケティングと組み合わせることで、より共感をもって会社について理解してもらえます。  これからの営業は、オンライン広告やオンラインイベントなどを通じてサービスや商品に興味を持ってもらったユーザーに、自宅からリモートで営業ミーティングを行う、というスタイルが確立していくといいと思います。移動時間がなくなる分時間が有効に使えるため、残りの時間をリサーチや新しいアイディア出しに使えます。仕事が早く終われば、今までは早く帰宅することは他の社員の手前気まずかったかもしれませんが、これからは自宅のパソコンからサインオフするだけです。アフターワークも趣味に使ったり習い事に使ったり、運動したりと、本当に今までできなかったことが生活に組み込めます。  趣味や学習を始めたい場合、かなりのところオンラインでしかも安く講座を受講できます。先日社員の一人が「リモートワークで時間ができたので、新しいスキルを習得しようと思いウェブのUX/UIコースを探したところ、デンマークのオンラインコース物凄く受講料が安かったのでそこに決めました」と教えてくれました。これもまた眼から鱗です。日本にいながらスウェーデンの学習コースを受講できる、これもオンライン化による生活の劇的な変化ですもはやオンラインに移行できないことは逆にどれほどあるのでしょうか?    ******  新型コロナウイルスによる危機は、実は最高のビジネスチャンスです。この局面で旧態依然としたスタイルを貫く会社は恐らく衰退していき、逆に時代に合った提案にどんどん変更している会社は成長していくと思います。今はどの企業も同じ土俵に立っていて、どれだけ速く動くかによって3年後を目安にまた勝ち負けがはっきりしていくと思います。私が尊敬するファーストリテイリングの柳井社長の「Change or die」は、今のポストコロナ時代に最も適切な言葉なのでしょう。 
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【誠のFACT】リモートワークで人生を最適化する、働き方の3つのボーダーレス化

湯浅 誠 /カクタス・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役   新型コロナウイルス感染症の影響で、在宅勤務を推奨する企業がかなり増えたと思います。カクタスでは、すでに3年前から全部署で在宅勤務ができる体制にしており、今回も非常事態宣言が出された4月7日よりも1ヶ月早い3月から、早々に全社員を原則在宅勤務に移行させることができました。6月になり宣言は解除されましたが、引き続き在宅勤務を継続しており、7月以降はこの経験を踏まえ今までとは違う新しい勤務形態を導入する予定です。 東京に外出自粛要請が出ていたこの3ヶ月間、私は家族を連れて静岡にあるマンションから仕事をしてきましたが、その中で色々な発見や学びがありました。6月から子供の幼稚園が再開するとのことで5月末に都内に戻ってきましたが、この機に改めて居住地に対する考え方、仕事とプライベートの垣根についてあれこれ考え、実際に様々な方法を試していました。その結果、これまで当たり前だと思っていた働き方の大部分が思い込みにすぎないと気づきました。たどり着いた、人生を最適化するための働き方の3つのボーダレス化についてまとめました。   (1)都心と地方のボーダレス化 滞在していた静岡のマンションは高地にあるため周りにお店が一切なく、近くのスーパーまで車で20分以上はかかります。遊び盛りの子供に欠かすことのできない遊び場も歩いていける距離にないため車での移動が必須です。そういった利便性のデメリットはあるものの、田舎暮らしは家からの景色が抜群で、マンションの窓から大きくそびえたつ富士山を眺めることができたり、大きな公園で好きなだけ子供達をのびのび遊ばせられるなど多くのメリットもありました。 都会を3ヶ月離れてみると、東京と地方暮らしのどちらが自分や家族に向いているのかと疑問がわいてきました。私にとって都内に暮らす一番の理由は会社と家の近さです。これまで経営者として、いざという時にオフィスにすぐに行ける距離に居を構えることを重視して来ましたし、実際、東京の家はオフィスから徒歩圏内に置いています。 仮にリモートワークを継続する場合、この理由が今後意味をなさなくなります。会社に毎日行く必要性がなくなるのなら、東京の狭い家で暮らす意味はあるのか?子供達の教育には自然があり、わいわい遊べる田舎の方がいいのではないか?急に今まで頭になかった、東京から通勤圏内にある環境のいい田舎に永住するという選択肢が生まれたのです。実際、家族と一緒に将来住みたい土地と物件をかなり調べて絞り込んでみました。移住するとなると子供の学校をどうするかという問題があるのですぐには決められないですが、今後の人生の選択肢が増えたことは確かです。 これまで人々の生活拠点は、職場=仕事を中心にデザインされてきました。東京に会社があるから都心から1時間半以内で通える場所で暮らし、生活の半径を仕事に支障がでない距離に合わせてきたはずです。しかし、職場=仕事ではなくなり、職場=自宅という発想で生活をデザインすると、人生の可能性が一気に広がります。仕事を続けながら、必ずしも仕事を人生の中心に置くことなく、やりたいことや趣味、住みたい場所、家族の夢を働きながら同時に叶えられるかもしれません。例えば湘南や千葉の海で朝サーフィンを楽しんでから自宅で仕事をし、週1回オフィスに出勤する、なんてライフスタイルも難しくありません。そうなれば、会社に時々来て同僚とキャッチアップすること自体も楽しみの一つになるのではないでしょうか?   (2)仕事とプライベートのボーダレス化 さて、未就学児をお持ちでリモートワークをしていた方には共感していただけると思いますが、子供の世話をしながら仕事の時間を確保するのは簡単ではありません。私自身、毎日買い物と子供達を公園に連れていく任務があり、車での往復を含めると毎日2時間は勤務時間中に外出する必要がありました。元々出張や外出が多いので移動の合間に携帯からメールをチェックする事はありましたが、ミーティングは度々拒否せざるを得ませんでした。当初は皆が仕事をしている時に自分だけ外出している事に罪悪感を抱き、それが「自分は果たして職務を全うできているのか?」という自己疑念へ発展し、完全に自信を亡くしてしまった時期がありました。 本社HRに紹介してもらった外部カウンセラーに相談したところ、彼女は私の話を聞いた後でこう言いました。「あなたと同じ問題を抱えている人は今世界中にたくさんいます。でも罪悪感を持っても何も意味はありません。仕事にとって大切なのは、かけた時間や働いた場所ではなく、どんな結果を残せたかです。子供との時間を十分取って、結果的に仕事ができればそれでいいし、罪悪感なんて変な感情を挟む必要はないと思いませんか?それよりも、この現実を受け入れて、与えられた環境で効率的に仕事をする方法を確立するべきではないでしょうか?」この言葉で、自分がいかに「こうあるべき」という思い込みで仕事をしていたかに気づいてハッとしました。 それから早速、自分らしい仕事のサイクルの確立に取り組みました。まず毎朝普段より1時間早く起きて、9時にはメール返信を全て終え、午前中に子供を連れて公園へ。子供に昼食を食べさせ、午後から夕方までまた仕事。夕方にスーパーへ行き、家族と夕食を済ませた後の8時から10時過ぎを仕事に当てる・・・という早朝・午後・夜の3サイクルを作りました。仕事とプライベートのボーダーラインを限りなく取り払うことで、時間にとらわれず必要なことを必要な時に行う、新しいライフスタイルにシフトしつつあります。 とかく日本では9時5時の概念が強く、遅刻せずに会社に来て、勤務時間以上に頑張って働くことがよしとされる労働文化があったと思います。しかしリモートワークが浸透すれば、何時間働いたかよりもどんな結果を残したか、つまり本当の個人の実力がもっと評価されていくでしょうし、日本がそういう社会になることを期待しています。その代わり、社員にはその自由と引き換えに、自分で自分の日々の仕事とスケジュールをマネージメントして結果を生み出すための自律が求められます。同時に、上司は離れた場所で過剰管理になることなく、自分の部下の才能とパフォーマンスをどう引き出すのか、リーダーとしての実力が問われます。立場に関係なくキーとなるのは、前提としての会社と社員の信頼関係です。   (3)デスクとモバイルのボーダレス化 当然、中には時間調整が厳しい打ち合わせもあります。例えば取締役が集まる重要な会議には、さすがに「子供を公園に連れていくのでリスケをお願いします」とは言えません。そこで、家族と日中外出する時もパソコンを常に携帯して、遊んでいる子供を視界に入れながら公園の駐車場でミーティングをしたり、運転中にスマホを使ってハンズフリーで会議に参加するようになりました。 時間と場所にとらわれない働き方においては、仕事ツールのモバイル化も重要な鍵でした。パソコンは一定時間デスクで働くことが前提のツールです。しかし1日のうち誰にも邪魔されない仕事の時間を確保することは至難の技です。移動しながら働くためには、スマホが大変重要な役割を担います。 そこで、仕事に必要なアプリを全てスマホにインストールして、パソコンと遜色ない作業環境を作りました。スマホは車で充電できるので、いつどこでも仕事ができるようになりました。私の場合、ものを考えて判断し人に指示を出すことが仕事の大半を占めるので、これでかなり事足ります。今では「仕事のモバイル化」そのものが自分の趣味となり、パソコンが横にあるのにもかかわらずあえて小さいスマホ画面に向かってポータブルキーボード(しかも折り畳みができる超軽量版)と携帯ホルダー(これも折り畳み可能)で仕事をしたりと楽しんでいます。 もちろん全ての人がパソコンなしで用を足せるとは思っていません。しかし自分が置かれた環境ともてるツールを駆使して、どうしたら仕事とプライベートを両立するために環境を最適化できるかを本気で考えて工夫すれば、誰にでも自分に合った働き方を見つけることは絶対に可能だと思います。 これまでは、オフィスにいる時間が働いている時間、家では家族との時間、外出中は特別な用事を済ませる時間、と明確に切り分け、隙間時間は仕事の時間としてカウントされていなかったと思います。それが今やテクノロジーを駆使することで、どこにいて何をしていても、細切れの時間を利用して仕事ができるようになったのです。企業はこの機に社員一人一人のライフスタイルに合わせて、彼らがどこにいても仕事ができる環境を提供する努力をすべきだと思います。一方で社員もまた、これまで失われていた隙間時間をいかに活用して仕事の生産性をあげられるかを考え、会社に積極的に最適化を提案していく努力が必要です。企業と社員が協力し合い、ベストな環境整備をしていく必要があると思います。   最後に:自分にとってのニューノーマルを発見するために リモートワークによるボーダレス化のポジティブな点ばかりを取り上げて来ましたが、最後に一つ大切な点があります。リモートワークによって得られる自由と引き換えに私たちが同時に受け入れるべき変化は、プライベートと仕事の統合であるということです。従来の勤務時間にプライベートな活動を組み込む自由を得るということは、同時にプライベートな時間に仕事の責任を果たす義務も伴います。 最近は海外オフィスとの仕事がメインなので、夜遅くにスマホに突然仕事のチャットや電話が来ることは日常茶飯事です。日中に子供の世話をしている時も、他のスタッフの仕事に影響が出ないよう、メールは常時チェックして、瞬時にレスをしています。必要があれば電話をかけ、家族と過ごす時間に仕事の長話をすることもあります。何事にも対価はつきものですが、自由な暮らしが謳歌できるのであれば、100%仕事とプライベートを分けない生き方も選択肢になると思います。自分のアイデンティティを分裂させるあらゆるボーダーラインから自由になり、1日の中に仕事や趣味、家族などの多様な生きがいが時間と場所を超えて分散された、新しい生き方の可能性が開けるのではないでしょうか。そこには、今までより人間らしい暮らしが待っているかもしれません。 新型コロナウイルスの蔓延を機に生まれた働き方のニューノーマルを実現するためには、行動パターンの変更と共に、人々のマインドセットの変更も必要になると思います。皆さんの会社がどのように変わっていくかわかりませんが、カクタスは常に時代によって変わっていく会社にしたいと思います。そのために重要な点は、世の中にはすでに、自分がしたい働き方を実現するためのシステムやテクノロジーが存在する事を知る事です。それらを有効活用して、古い慣習や精神論にとらわれず、仕事をとことん効率化、軽量化させること。この発想なくして自由な働き方はないと言えるでしょう。
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