2020年4月16日

新型コロナウイルス感染症研究において分野を超えた研究者の情報共有と協働をサポートする、世界最大の研究情報プラットフォームを開設

現在、世界中で200万件近くの新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)症例が報告されています。さまざまな分野で新型コロナウイルス感染症の研究が日々激増する中、この世界的危機の解決に取り組む人々は、そうした研究情報の処理に切実にサポートを必要としています。あらゆる分野の研究者が分野を超えてデータや情報を利用できるよう、日々大量に生み出される新型コロナウイルスに関する研究報告を処理し、専門家の見解を提示するためのソリューションが求められています。

このニーズに応えるため、国際的な科学コミュニケーション、テクノロジー企業であるカクタス・コミュニケーションズ(以下、カクタス)は、COVID-19研究情報プラットフォーム、mcovid19.researcher.lifeの開設を発表しました。このプラットフォームは、カクタスが持つAIおよび概念抽出技術を活用し、COVID-19に関するあらゆる研究、見識、解説、専門家の推薦を収集して公開する世界最大の単一情報プラットフォームです。このウェブサイトでは、研究者がCOVID-19関連の研究や情報にアクセスできるだけでなく、他分野の研究者と協力して潜在的な仮説や課題を共有することも可能です。

カクタスの創業者でありCEOを務めるアビシェック・ゴエルは、このプラットフォーム開設の動機について次のように語っています。「パンデミックに直面している今、私たちは総力を結集しなくてはなりません。人類を救う解決策を見つけるために世界中で多くの分野の研究者が懸命に努力しています。疫学者、ウイルス学者、免疫学者、生物統計学者、救急内科学専門家、呼吸器学者、公衆衛生研究者、薬理学者、病理学研究者、遺伝学者、細胞生物学者、社会科学者……挙げればきりがありません。しかし普段は各分野の枠内で研究に打ち込んでいる研究者も、この未曾有の危機においてはお互いの専門知識を活用し、多様な専門分野のアプローチを採用することが必須です。カクタスはその支援をできる限り行っていきたいと思っています」

さらにゴエルは、「世の中にはすでにCOVID-19に関する膨大な量の研究や情報が報告されているため、いろいろな分野の研究者がこうした情報を簡単に入手して理解できる、専門家の意見に裏付けられたプラットフォームが必要だと考えました。カクタスが今回提供したcovid19.researcher.lifeのプラットフォームでは、発表時の言語を問わずさまざまな国の研究やデータセットを照合し、研究者から別の研究者への質問や仮説の提起を可能にし、最新研究を専門家が簡略化して説明したコンテンツをキュレーションします。私たちはこのプラットフォームを急速に拡大し、今後はさらにオンデマンドのウェビナーやポッドキャスト、研究資金調達を目的とするクラウドファンディングの提供へと発展させていくつもりです。パンデミックへの解決策を共に見出すため、地域も分野も超えた研究者が学び合うプラットフォームの構築を目指しています」と語っています。

COVID-19の研究に取り組む研究者へのサービス提供以外にも、今回公開したウェブサイトでは今後、政策立案者や政府、一般の方々からのCOVID-19にまつわる質問に対し、エビデンスに基づいた回答を提供する機能を追加する予定です。また、研究者や医療従事者が直面している困難に対し、その課題に関心を持つ一般の人が打開策を提案し支援するための機会も設けていく予定です。

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